ねこ落語@湯島

ねこの話
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「ねこ落語」という字面につられて行ってきました。

我が家の化け猫、てまりです。「見~た~な~」

湯島・ねこまつりとは

文京区湯島にて、2015年の秋から毎年2月と9月に開催されている「ねこまつりat湯島」をご存知でしょうか。

目的がなければ何度も足をのばすこともあまりない湯島ですが、地域の活性化を目指して界隈の飲食店や雑貨店、保護猫カフェなどが中心となってワークショップや限定イベント、保護猫の譲渡会など毎年2回、2月と9月に開催されているようです。

イベントの内容はその都度異なるようですが、去年の夏ごろたまたまニュースサイトから知り、猫は好きだけれどもイベント全体としては特に興味なかったものの、猫にまつわる落語の寄席があるとのことで早速ウェブサイトから前売り券を予約しました。

落語について

今は動画でも見れますが、昔はラジオで耳にした方も大勢いらっしゃるんじゃないでしょうか。

ぽんこつ自身は未だに大した知識もなく、たまたまつけたテレビやラジオから聞く機会があったりとか、落語好きな人から楽しみ方を教えてもらったりなどしながら、少しずつ興味を持つようになりました。

10年ほど以前、あまり年齢の変わらない同僚から「落語は楽しい。あれは聞く映画だ。」と激しくお勧めされ、それがきっかけで聞き始めたのが古典落語といわれる昔ながらの落語です。

仕事柄、長距離ではないものの車での移動が毎日のようにあった同僚は、さまざまな落語集のCDを道中聞いていたそうです。

奏者が変われば印象がガラッと変わるジャズのスタンダードナンバーのように、同じ落語でも噺家が変わると不思議と目に浮かぶイメージが変わるという面白さがあります。

再現的な映像でしか見たことも感じたこともない江戸の風情を、自分が培ってきた知識でイメージを作り上げるのはなかなか楽しいものです。

本日の会場と演目

丸の内線「本郷三丁目」駅から徒歩5分に位置する麟祥院というお寺です。

あの、大奥制度の確立に尽力した春日局からの願いによって、約400年ほど前に三代将軍家光公の台命で開山されたお寺だそうです。

開演が18時からだったので、到着時は夜の帳が下りる頃でした。

本日の演目は、猫に関する二つのお話。

「主人」の大切な金魚を狙う猫を捕らえよと命ずるも、トンチンカンなボケを繰り返す「番頭さん」、威勢のいいご近所の鳶頭「トラさん」の3人が繰り広げる『猫と金魚』と、両国・回向院の猫塚に最初に葬られた猫の数奇な運命を辿る『猫定』です。

そして、演者は六代目「五街道雲助」師匠です。

本堂の内陣前中央に設けられた高座。高座に向かって左側の「めくり」には寄席文字で師匠のお名前が記されています。

高座の前に座布団やパイプ椅子で150名が座れる客席が用意され、前売り券の購入者が先に案内されました。

追加で当日券を増やしたらしく、この落語だけで動員数150名とは「満員御礼」大成功のイベントですね。

いよいよ真打ち登場!

師匠の登場前にイベントスタッフより「師匠ご本人のお写真を撮影することはご遠慮ください。」と言われたにもかかわらず、隣の座布団に座られた方が師匠に向けてシャッターを切っていたので「失礼ですよ。」と思わず言ってしまいました。

いくら小さなイベントだからと言っても、落語家も芸能人ですから止めましょう。いい大人がみっともないです。

ま、それはおいといて…。二話、約一時間ほどでしたが存分に楽しめました。

『猫と金魚』は話がどうにもかみ合わない登場人物3人の軽快なテンポで、客席からも大きな笑い声の連続でした。

一方、『猫定』は男と女、湿度を帯びた人間模様の中に身を置くことになった猫の情を怪しくも、ドラマチックな語り口調で客席の緊張感を煽ります。

初めての寄席体験

上野広小路には鈴本演芸場、新宿は末廣亭、浅草の演芸ホールなど、前から行ってみたいなと思いつつも実際に行ったことはなかったので、イベントとは言えとても新鮮です。

噺家さんとの距離が近かったり、会場の笑いの中に自分も座っているなど、テレビや動画で見聞きする落語とはまた違う楽しさを初めて体験しました。

日常を忘れて頭空っぽの状態で、噺だけを頼りに情景を思い浮かべる。まさに、聞く映画と言える娯楽です。

世間的にはちょっと渋い印象の落語ですが、娯楽としてはもちろん、想像力や発想力を鍛えるのにもいいかも知れません。いわゆる読み聞かせというヤツですね。

そのうちに都内の演芸場へ出向いて桟敷席でお弁当でもつつきながら、そこでしか味わえない体験をしたいと改めて思った夜でした。

因みにYoutube にて、この時の様子を撮影した動画(落語部分は未収録)がイベント関係者からUPされていましたが、インタビューこそ受けてはいないものの、こっそり小さくぽんこつが映ってました。なんかハズカシイ。

記載情報:2019年9月

ねこまつり at 湯島

↑回を重ねるごとに盛りだくさんな内容になっているねこまつりですが、2020年の秋開催が実施されるか否か…不明です。(2020年7月中旬現在)

天澤山 麟祥院

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