飯田橋 ラトラス

外飯の話
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未就学の小さな二人のお子さんを持つ友人が、「子供のことばかりでぜんぜん自分の楽しみが満たされてない!夫に有給とってもらって子供預けるから、美味しいもの食べに行くの付き合って!」と、温かくなり始めた頃に誘ってくれました。

まだまだ新型コロナ感染の影響が町に広がる2020年4月の緊急事態宣言発令の前に、友人と訪れた飯田橋の小さなレストランです。

閑静な住宅街の中

大久保通りからちょいと横道を入るとサンドベージュの外壁が印象的な一軒家のフレンチ・レストラン。こんなに閑静な住宅街でもレストラン業が成り立つなんて流石都会だなーと思いつつ入り口へ。

ギャルソンが扉の前でお迎えしてくれ、中に入るとガラス張りのメイン厨房が見えます。

2階が客席になっていますが、席まで案内する前に手洗い・消毒を促され安心して食事ができる配慮も行き届いています。

階段をのぼって久しぶりに会った友人が待っていたのは、天井が屋根裏風に仕上げられた広々とした客席でした。

この時ももちろん予約して伺ったのですが、我々以外のお客さんはおらず貸し切り状態。普段は満席らしいのですが、緊急事態宣言前とは言え自粛ムードの影響だったと思います。

3種類のランチコースから

事前の打ち合わせでは一番安いコースでいいんじゃない?なんて言っていたのですが、うーん、間をとって8,000円のコースで!ってことになりました。

選べる3種のメイン…迷います。心の中ではオマール海老のロティがかなり気になっていたんだけれどもギャルソンから「当店のスペシャリテは鴨」と告げられ二人とも鴨をチョイス。

ギャルソンと記しましたが、きっとディレクトールだと思われます。

「後悔はしない主義!キリッ…!」っていつも言ってるのに、これは後悔した。間違えた。だってメインで鴨を選ばなければ今日は鴨食べられないじゃん?せっかくのスペシャリテだよ?って思ったんだけど、注文後に知ることになるまさかのアミューズ・ブーシェが鴨…。そこで鴨味わえるならメインは海老だったよー!

そのアミューズ・ブーシェがこちら。

薄切り鴨のロティと鴨のムース、ジュ・ド・カナールのジュレ(硬め)は鴨の美味しさが贅沢に味わえるひと皿。散りばめられたピスタチオと自家製クラッカーも一緒に。

ひとくちで口福なアミューズでした。鴨肉も美味しいし、ムースも繊細。ジュレが一緒になることでより複雑になるのにクラッカーのカリカリとピスタチオの青臭さが最高。

まだ始まったばかりですよー!

続いて前菜

ほんのり温かいじゃがいものスモークと鰯、フルム・ダンベール。

ちんまりとした感じに見えるけど、やっぱりデンプン質のヴォリュームはしっかりある。散りばめられたとびっこのプチプチ感と鰯のグリル、フルム・ダンベールの刺激とコク、まろやかな味わいでかなりの満足感です。

そしてからの冷たい前菜スペシャリテ。

オマール海老のコンソメ・ジュレとカリフラワーのヴルーテ ウニと温泉卵キャヴィア添え…もうね、これが美味しいのなんの。グラス10杯くらいイケる勢いの美味しさです。

色々と主張のあるオマール海老、ウニ、温泉卵そしてキャヴィアですが、これらを見事にまとめているのがカリフラワーのヴルーテ。

そのまんまのカリフラワーの香りが活きた美味しさで溜息が出るほど。さすがスペシャリテ、非常に美味しかった。

おかわりください!

前菜の続き…?

なのか、ポタージュの代わりなのかお次は百合根のフランとフォアグラです。

かなりしっかり目のマデラソースかな?強い風味です。百合根のあっさりとしたホクホク感が引き立つソースです。添えられたのはプレーンのケークサレ(の、ようなもの)。

フォアグラとソースが強い分、とても絶妙なバランスで美味しいです。

お魚のメイン

続いてはお魚です。

残念ながら、このお魚が何者なのか失念しましたがとっても美味しかった。ウイキョウやビーツも添えられて華やかなひと皿。

結構な大きさだったけどペロッとさらってしまいました。

お肉のメイン

そして鴨です。

たぶん、ぽんこつの腹キャパは前のひと皿ですでにMAXを迎えていたのでしょう。鴨は美味しい、でも食べ進めない…。

そして、後から気づいたがマダムビュルゴー(シャラン鴨)は一番高いコースでなければ食べられなかった…。

ポルトソースの香りもとてもそそるのですが、やはり歳なのか…肉がキツイ…。ものすごく頑張って食しました。

これがオマール海老だったらまた違う感想だったのかどうか。再訪の時には間違いなくオマール海老一択で挑みます。

デセールで気分転換

白いハーブグラスのヴァニラの後ろにバナナが隠れています。その下にイチゴのムースらしきものと生クリームが詰められたコロネと情報量の多いデセールでした。

散りばめられた酸味の強いイチゴと、その他の甘いものを一緒にいただくとサッパリ爽やか。とてもバランスの取れたデセールでした。

そして、食後のコーヒーと共に提供された小菓子はピスタチオが華やかな生ショコラ。滑らかで丁寧に作られているショコラとピスタチオの香りがたまりません。

ごちそうさまでした!

料理のタイミングや説明もとても丁寧で、スマートなサーヴィスを提供してくださったおかげで2時間以上かけてゆっくりと楽しむことができました。

それにしてもお腹いっぱい。今回は鴨じゃなくてオマール海老を選ばなかったことと、魚の時点でかなり満腹にしてしまったことを反省。

帰り際、1階にあるピカピカの厨房をちらっと見させていただきましたが、アミューズからデセールまでここで作っているのかとびっくりするほど、フレンチレストランにしてはかなり小さい面積でした。

シェフとディレクトールに表まで見送られ「確か、この辺に有名なパン屋さんがあるとか…。」と尋ねるとディレクトールから丁寧に順路を教えてもらえました。

シェフが「有名なパン屋といえばメロンパン屋じゃないの??」とディレクトールにツッコミを入れてましたが、有名なメロンパンもあるのか…しらなかったYo!

今度はそのメロンパンも買いに行くぜ!

そして、またオマール海老食べにくるYo!

哲学者のパン?

というネーミングのこちらのパン屋さん。パン・デ・フィロゾフ。

ネットでなかなかの評判だったので、ちょっと腹ごなしに足をのばして寄ってみました。

小さなパン屋さんですが、とても魅力的なパンが並んでいます。

バゲットとフィセル・ド・シャンブルとリュスティック、クロワッサンを買い求め自宅で食しましたが、どのパンもビックリするほど超絶に美味しかったです。特に美味しかったのはヘンプシードが香ばしく焼き上げられたフィセル・ド・シャンブルとリュスティック。

こ、これは…旨い!ちょっと忘れられない味になりそうです。

今となっては思い出…

このレストラン「ラトラス」訪問より、しばらく経ってから緊急事態宣言の発令があり世の中が変化していきました。

様々な業界で営業の自粛や遠隔でのデスクワーク、飲食店では少しでもマイナスをカバーするためにテイクアウトでの料理提供など、本当に大変な辛抱が続いています。

楽しく過ごさせていただいた時間がまるで夢か何かだったように、今となっては美味しくて素敵な思い出ですが、世の中が少しづつ平時に戻ることを祈って、また是非お邪魔したいと思います。

あの、あたたかいサーヴィスと美味しい料理、忘れません。

レストラン「ラトラス」では現在(2020年7月初旬)テイクアウトも実施しているそうなので気になる方はHPを是非チェックしてみてください!10,000円のフルコースセットやオマール海老のカレーなど、とっても美味しそうでしたYo!

記載情報:2020年7月初旬

ラトラス

住所:〒162-0825 新宿区神楽坂6-8-95 ボルゴ大〆2°
TEL&FAX:03-5228-5933

定休日:毎週月曜日、第1火曜日
    ※祝日(月)を営業した場合は翌火曜日を休業させていただきます。

営業時間:
ランチタイム       11:30~14:30(ラストオーダー 13:00)
ディナータイム    18:30~22:30(ラストオーダー 21:00)

パン・デ・フィロゾフ

TEL:03-6874-5808

営業時間:10時-19時

定休日:月曜日

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