何をやっても続かない。ぽんこつ、ここに極まるる。
ヴィオラやバイオリンに限らず、どんな楽器でも湿気や乾燥など空気の状態で音階が狂うため、そのつど調弦が必要なので試しにチューナーとやらを仕入れてみたのですが、先生曰く「ピアノがあったら耳ももっと鍛えられるYo!」とのこと。
確かに…。ピアノがそばにあったらチューナー使うより手っ取り早く調弦できるかも…そもそもヴィオラの指板の位置だってまだまだちゃんと押さえられていないし、ピアノも同時に訓練すれば弦を押さえる左手指の精度が上がって上達もするのかも…。
そんなこんなでヴィオラのレッスンを始めてから2年が過ぎた2019年の秋ごろ電子ピアノを買い与えられました。
あまりにも遠い昔で細かな記憶は曖昧ですが、幼少から小学4年生頃まで、毎週一回のペースで近所のピアノ教室へ通っていました。
今と変わらず頭の悪いぽんこつなお子さんだったので、高校受験に失敗することを恐れた母が未来の失敗回避のため中学受験の準備を始めたのが5年生から。
これによって塾通いを強制されたのでピアノを辞めることになったのですが、楽しく通っていたとは言えない習い事だったように記憶しています。
二人の姉たちがレッスンに通っていたので大した興味も持たないまま当たり前のように通い始めるのですが、通い始めて2年ほどはそこそこ楽しくレッスンを受け、練習しての繰り返しでした。
しかし、しばらくしてバイエルの途中から先生が変わったことで、以前の先生とは接し方や教え方が異なる状況に気持ちがついていかなくなりました。
ピアノ講師だって一人の人間ですから、それぞれの考え方や教え方が異なるのはもちろんですが、小学校低学年のぽんこつにとっては楽しい習い事から一変して辛い修行…。
こうなると家での練習もはかどらず、毎日朝晩の練習では母からは怒号を浴びせられ、教本がブルグミュラーに入る頃は練習も毎週のレッスンも苦痛で仕方ありませんでした。
だいぶ大人になってから、ふと思い出したように苦い思い出の詰まった懐かしいボロボロの教本を開いて、実家のアップライトピアノを弾くこともたまにはありましたが、再び練習を続けるということは今に至るまで全くありませんでした。
ぽんこつにとって、そんな苦い思い出が多かった実家のピアノも姉妹の誰も引き取らず、何年か前に家庭に問題のある児童のための保護施設へとお嫁に行きました。
ぽんこつらしく、さほど熱心にお稽古したわけでもなく終わったピアノ経験でしたが、ブルグミュラーの60%くらいはこなしてきたので、電子ピアノがやって来たばかりの時は教本と記憶を頼りに指を動かしましたが、やはり、ぽんこつらしく練習を続けるには至らず…。
そして、2020年春先からの外出自粛ですっかり引きこもり生活が板について、暇さえあれば(てか、暇しかないので)YouTubeばかり。
本当にYouTubeしか見ていなかったといっても過言ではないのですが、とても才能豊かなYouTuberが沢山いらっしゃって、ぽんこつにとっては以前より増してYouTubeを視聴することが魅力的な娯楽となりました。受け身の娯楽って楽ちんで楽しい…。
ぽんこつ自身の興味深い分野(料理・音楽・ゲーム・釣りetc)なので見ていて楽しいってのもありますが、コンセプトや構成が素晴らしかったり、映像や音が美しかったり。
映像業界にいる人たちではないYouTuberが時間もお金もかけて、自分の好きなコトやモノを様々な工夫を凝らして発表する。
そして、それが収入につながるって本当に素晴らしい時代です。
そんなこんなで見ている動画から関連する「おすすめ」動画がピックアップされるわけですが、その中にピアノ未経験者のおじさまが独学で何年もかけて「ラ・カンパネラ」を弾く!とか、ピアノ未経験者が100日練習して弾けるようになるのか!といったチャレンジなどなど。
楽譜を読まないまま、YouTubeにアップされている運指動画やアプリを利用して弾きたい曲の運指を見て一音ずつ拾うという習得方法ですが、本当に毎日少しずつの積み重ねで昨日より今日、今日より明日と確実にレベルアップしている様子には感服するばかりです。
もちろん演奏するにあたって楽譜を読めた方が良しとはされていますが、楽譜が読めなくても世界で活躍しているピアニストもいらっしゃるし、今の時代の新しい学習法の一つでもあるかとも思います。
しかしながら、みなさん本当に弛まぬ努力をされていて、ぽんこつのぽんこつさ加減が恥ずかしいやら、腹立たしいやら、悲しいやら。
弾けたらカッコいいなーと思う曲は沢山あるけれど、弾けるようになるための努力を少しもしてこなかったぽんこつ。
暇な時間をくさくさと過ごしてばかりでも時の流れは止まらないし、毎日は確実に死期に近づいて年老いて、いつしか生かされていた時間は終わりを迎える。
そんなに暇なら、頑張れYo!と、YouTubeを見ていて背中を押された気持ちになりました。
電子ピアノがやって来た時にブルグミュラーは用意したけど、訓練用のハノンもアマゾンでポチっとな。便利な世の中になったもんだ…。
ホント、このコロナ禍の自粛生活で大変助かったネットショッピングとネットスーパー。ネットがここまで普及していなかったらもっとエライことになっていただろうなと思います。
ハノンはつまらなくて苦痛とよく耳にしますが、指の運動にはとても効果的だとも聞きます。
中でも一番びっくりしたのは1冊丸ごとを1時間で弾くくらいの勢いで練習するという何ともスパルタな話も聞きましたが、ぽんこつにそれは無理でしょう。
まぁ、表立ってピアノを誰かに聞かせる機会もないだろうから、これも完全にボケ封じという脳の活性化のためにコツコツと進めていきます。
それから、やっぱり目標というか弾きたい曲を選ぶにあたって、あまりハードルを上げずにエリックサティのジムノペディ第1番を暗譜して弾くというところを目指したいと思います。
ゆっくりした曲ではありつつも、繊細なのでどこまで表現できるかはわかりませんが一先ずここから始めて第2、第3番と進めてみたいなと。
あとはブルグミュラーの中でも練習したことのない曲もあるので、少しずつ楽しみながら自己満足度を上昇させたいと思います。
ぽんこつ故、この盛り上がった気持ちがいつまで持続するかわかりませんが…とりあえず、戒めの意味を込めてここに書き記した次第でございます。
コメント